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関フォー連の歴史でも触れましたが、同じ志を持っていた神大・慶応・駒沢・成城・中央・独協・フェリス・明治(50音順)の8校が「全日本フォークソング研究会連盟」を発足させたことから関フォー連が始まり、その連盟祭として位置づけられたのが、このフーテナニーでした。第1回の開催は1969年と古く、1998年の第30回記念コンサートが最後の開催として確認されています。 写真提供:飛龍さま 発足当時のフーテナニーは上記の8校に早稲田大学が加わり9校で行われていましたが、その後1972年に早稲田が脱退し、1975年までに法政・東京家政・白百合・山脇が加盟したことで、1984年までは12校で開催されていました。 1970年代前半までは、トラッドフォーク・モダンフォーク・日本の民謡などを中心とした選曲が多くみられていましたが、1970年代後半に入ると、いわゆるフォークソングの枠を超えて、ポップスやロック、プログレッシブロックなども取り入れられてきました。学校ごとの個性が顕著に現れてきたのもこの頃でした。おそろいの衣装をそろえる学校、TシャツにGパンというスタイルを貫く学校、"はっぴ"や"つなぎ"というカラフルな衣装に身を包む学校などがあり華やかなステージへと変化していきました。 ここでパンフレットから見られるフーテナニーの歴史をたどってみようともいます。左側が第1回から第10回、右側が第12回から第20回までのものです。(各パンフレットをクリックすると拡大画像がごらんになれます)1971年と1973年のパンフは「椅子に敷いてご利用ください」と書いてあるとおり、たたみ半畳分ほどの一枚紙型式です。スキャナで取り込めるサイズではなかったので、多少加工してあります。1975年頃からは表紙のイラストにもその時代を反映するような楽しいイラストが入り始めます。 少し選曲をピックアップしてみます。第3回目までは各校のフリータイムもシングアウト3・4曲、バンド2・3曲という構成でしたが、第4回からバンドが極端に減り、第5回になるとシングアウトオンリーのコンサートになっていきます。独協の代名詞ともいえる「Jordan's River」や神大の浜田省吾さんも歌ったという伝説の「Let It Be」やフェリスの伝統曲にもなった「A Place In The Sun」などがみられます。 70年代後半に入ってくると「ELO」「アバ」「アランパーソンズ・プロジェクト」「ユーライア・ヒープ」「イエス」「イーグルス」といった70年代を代表する洋楽が取り上げられてきます。 80年代前半に入るとさらに洋楽ポップス・ロック志向が進み、「エリック・クラプトン」「チープ・トリック」「ヒューイルイス&ザ・ニュース」「キッス」「レインボー」などが何度も取り上げられています。女子大では「ドゥーリーズ」「アラベスク」などが好まれていたようです。 さて、80年代後半に入るとバンドブームによる影響や振り付けがハードになっていく時代に入り「ナイト・レンジャー」「サバイバー」「カンサス」「TOTO」「Y&T」「ジャーニー」「ヨーロッパ」といった凝った振り付けが作りやすいアーチストの曲が目立ちます。 90年代に近づくとこの傾向もまた変化を始め、今度はジャパニーズポップス(J-POP)志向に進みます。「小泉今日子」「松田聖子」「プリンセス・プリンセス」「バービーボーイズ」「チェッカーズ」「ハウンドドッグ」「吉川晃司」などが歌われていきます。神大・フェリスといった関フォー連創設時からの連盟校が脱退し、共立・清泉といった学校の台頭があった年代でもあります。 |
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手元にある第20回(1988年)のパンフレットを見ると出演校は独協・フェリス・神大・成城・清泉・白百合・共立・明治・中央・駒沢の10校(出演順)となり、法政が合同曲メンバーとして参加したという記事が見られます。また、この年は神大・フェリスのラストステージでもありました。また、トラッドフォークの形を守り続けていた独協さんですら浜田麻里・キッスをやるなど時代の流れを感じさせる節目のステージになったのだと思います。 90年代以降になるとシングアウトの型式にとらわれない、バンド中心の学校も現れ始め、フーテナニーとしてのスタイル自体が混沌としてきます。さらに90年代後半のフーテナニーは殆どバンド中心の合同ライブコンサートになりました。その中でもオープニングには、ずっとフーテナニーのテーマソング「くちびるに歌を」が歌い継がれてきました。テーマソングとなったのが、1978年の第10回コンサートの年ですから、その後も20年間歌われ続けていたことになります。 そして、もちろん今回の「フーテナニー2004」でも、オープニングはこの「くちびるに歌を」でスタートします。 |
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